フリーターの方に知ってほしいこと
日本には、フリーターが150万人以上もいることをご存知でしょうか。
15〜34歳の人口は合計約2,500万人ですので、約17人に1人がフリーターということになります。近年は、30歳前後のフリーターが増えていることが特徴です。
しかし、フリーターの方は「仲間がたくさんいるんだ」と安心してはいけません。
フリーターでいることのリスク
自分で働く時間も決められて、特に責任もないフリーターは気楽に過ごせるというメリットがあります。
しかし、「このままで大丈夫なのかな」「漠然とした不安をふと感じることがある」と悩んでいるフリーターの方は多いと思います。
現実としてフリーターでいる期間が長くなればなるほど、正社員として雇用されることは難しくなります。
また、20代と30代では、就職の難易度は大きく異なります。
厳密には1年でも若い方が、もっと言えば行動を始めるのが1日1秒でも早い方が正社員への転職には有利なのです。
フリーターでいることのメリット
なんとなく楽だからフリーターを続けているという方は多いと思います。
正社員を目指すにあたっては、フリーターのどんなメリットが失われてデメリットが解消されるのか把握しておくとよいです。
好きな時間に働ける
フリーターのメリットは何より自由ということです。
「自分が働きたい時間にシフトを入れて好きな時に休む」
こうした融通の効く生活リズムに慣れてしまって、週5で働く自信がないという方は多いのではないでしょうか。
責任を負わなくてよい
アルバイトは基本的に責任がありません。
与えられた仕事をこなしていればよいので、プレッシャーがなく気楽に働くことができます。
人間関係が楽
アルバイトであれば、いつでも辞めて他の職場に移ることが可能です。
自分と合わない人がいれば辞めればよいし居心地がよければ続ければよい。
人の出入りが流動的だからこそ、人間関係の悩みは生じにくいです。
フリーターでいることのデメリット
メリットに目を向けると「フリーターも悪くないかな」と考えてしまいがちですが、普段は目を背けがちなデメリットを挙げてみると正社員転職を進めるべき理由が分かります。
正社員との給与差は年々拡大していく
時給1,000円程度のアルバイトでも週40時間程度働けば16万円稼ぐことができます。
20歳前後であれば同世代の正社員の給与とあまり差はないかもしれません。
しかし、30代、40代と年を重ねていくと話は別です。
フリーターには昇給がほぼないのに対して、正社員には定期的な昇給とボーナスがあります。
こうして差が蓄積していくので、正社員とフリーターの生涯年収は1億円以上の差があると言われています。
また、正社員は企業が健康保険や厚生年金を含む社会保険へ加入することになります。
給与から天引きされるかたちでこうした福利厚生が自動的につくのです。
例えば、健康保険に加入していると企業が健康保険料の半分を負担してくれるというメリットがあります。
スキルが身につかない
アルバイトの仕事には責任がない代わりに同じ作業の繰り返しです。
雇用する企業はいつでも代替可能な人材としてアルバイトを採用しているので、教育する意味がないのです。
年齢を重ねれば重ねるほど、転職する際には相応のスキルが求められます。
アルバイトではいくら働いてもスキルが身につかないので、年々就職は難しくなります。
収入がゼロになるリスク
フリーターの収入は働いた時間に比例するため、病気などの理由で働くことができなくなれば収入はたちまちゼロになります。
接客のアルバイトをしていた方であれば、2020年4〜5月の新型コロナウイルスによる自粛期間中には止むを得ず働くことができなくなった方も多いでしょう。
一方で正社員は簡単には解雇されませんし、病気や休養などに対する様々な手当が用意されています。
正社員であれば病気になって働くことができなくなっても傷病手当金として給与の3分の2を受け取ることができます。
また場合によるものの、正社員は自己都合で会社を辞めたとしてものの90日分の失業手当がもらえます。
社会的信用がない
フリーターという身分で、肩身が狭い思いをした方は多いでしょう。
親族や友達から良い目で見られないといったデメリットだけではなく、社会的信用がないことで社会活動が制限されてしまいます。
ローンが組めないので家や自動車などの高額商品の購入は難しいです。
家を借りる際にも、フリーターだと大家さんが収入の不安定さを懸念して貸してくれないこともあります。
また、クレジットカードが作れないことで不便を感じることも多いでしょう。
家庭を持つことが難しい
フリーターの方であれば一度は心配するのが将来のことです。
フリーターの給与で結婚することが難しいのは、誰もが自覚していると思います。
男性であれば収入が少なければ少ないほど結婚できる確率は低くなります。女性も近年は収入があることを望まれる場合も多いです。
今は家庭を持つつもりがなくても、50歳、60歳となってもずっと1人で暮らしていくつもりの人はそう多くはないでしょう。
フリーターは年齢を重ねれば重ねるほど、厳しさが増していくのです。フリーターの悲惨な末路について知りたい方は以下の記事もご覧ください。
フリーターが悲惨な末路に至る6ステップ!体験談、抜け出す方法も紹介
「フリーターから正社員にはなれないでしょ」と諦めかけている方へ
自分の境遇から正社員になることは諦めてかけてはいないでしょうか。
もちろん、人によっては就職する難易度が高いケースもありますが、正しい手順を踏めば満足できる正社員への就職を実現することは可能です。
フリーターのまま30代になってしまった方
もちろん30代よりは20代の方が正社員に採用されやすいですが、特に経験やスキルがない30代でも正社員に就職することは可能です。
注目したいのが人材不足の業界や職種です。
営業職や介護職などは、30代未経験でも採用してくれる可能性は十分にあります。後ほど紹介するフリーターにおすすめの業界や職種を参考にしてください。
また、正社員への昇格制度がある企業でアルバイトとして働き始めるという手もあります。
フリーター歴が長い女性の方
「男性よりも正社員で採用されるのは難しそう」と悩んでいる女性の方は多いと思います。
実際に、非正規雇用の方のうち男性は女性よりも約2.5倍就職しやすいというデータもあるほどです。
しかし、女性の採用を積極的に行っている業界や企業があることも事実です。
事務職や接客業などはイメージしやすいでしょう。また男女の従業員数に大きな差がある企業の場合、女性の採用数を増やしていることもあります。
高卒で就職せずフリーターを続けてきた方
高卒や大学中退でフリーター期間が長い方は、大卒や高卒後すぐに就職した方よりは就職に不利であることは事実です。
しかし、家庭の事情などで高卒になってしまった事情やフリーターを続けていた理由を誠実に話せば、そこまで悪い印象にはなりません。
より大切なのは、正社員に長く働く意思があると伝えることや、企業にマッチした自分の志望動機を固めておくことです。
フリーターから正社員になるために必要な7つのこと
フリーターから正社員へなるためには、どんなステップが必要なのか。
納得できる就職を実現するために覚えておいてほしいことをまとめました。
就職するモチベーションを確認する
フリーターとして働いていた方が、転職活動を始めると辛い思いをすることもあるでしょう。
何社にも渡って応募をするのは骨が折れますし、面接で落ちたらショックを受けます。
そんな時に大切になるのが「なぜ正社員になりたいのか」というモチベーションです。
「将来を細かくイメージした時に危機感を感じたから」「趣味にもっとお金を使いたいから」「恋人
との将来を考えているから」
なんでも構いませんので、就職活動をするモチベーションを明確にしておきましょう。
以下のような曖昧だったりネガティブな理由だけで行動を始めることはおすすめできません。
「なんとなく正社員になった方が良い気がしたから」「家族や知人に正社員になることを勧められたから」
こういった理由だけだと、いざ就職するとなった時に「自分に合っているのはここじゃないはず」「就職するのであればもっと良いところを」と就職しない理由を作ってしまいがちになります。
自分の強みを整理する
先ほどフリーターとして働いているとなかなかスキルが身につかないとご説明しました。
しかし、フリーターとして働いてきた中で何かしらの強みはあるはずです。
「接客でお客様に気に入ってもらうことには自信がある」「コミュニケーションは得意ではないけれど、作業をミスなく黙々とこなすのは得意」などなど。
今までやってきた仕事から、自分が得意なこと(もしくは嫌いじゃないことでも構いません)をピックアップしてみると、就職先を見つけるヒント、面接のアピールポイントを見つけることに役立ちます。
期限を決める
なんとなくフリーターを続けている方であれば、「面倒くさい」「とりあえず後回しにしよう」といった理由で第一歩が踏み出せないという方が多いと思います。
また、就職活動が長期化すると気持ちがダレてしまって就職からは遠ざかります。
そのためにおすすめなのが「いつまでに就職するのか決める」という方法です。
自分で決心するだけではなく、誰かに宣言する、相談に乗ってくれる人を探す、というのもよいでしょう。
キャリアを考える
近年、さまざまな仕事が人工知能に置き換えられてしまう可能性が叫ばれています。
だからこそ「とにかく正社員になればいいや」という考えではなく、スキルが身につけられてキャリア形成に有利な就職先を見つけたいところです。
フリーターだったけれど今すぐに就職しなければならないという方は少ないと思います。採用された、あるいは採用されそうだからといって、適当に就職先を決めてはほしくないです。
焦ってブラック企業に就職するよりも、少し時間がかかったとしてもスキルが身についたりキャリアアップに役立つ就職先を選んだりした方が長期的なメリットが大きいことを覚えておきましょう。
完璧を求めない
自分がやりたいことを明確にしすぎたり希望条件を設けすぎたりすると、なかなか就職先を決めることはできません。
求める条件をランキング付けを行っておきましょう。
職種、業界、給与、立地、勤務時間、休日日数、福利厚生、社風などですね。
目安として、ランキング付けした要素のうち上位3つが満たされたらあなたに合った求人と考えてよいでしょう。
ブラック企業を避ける
ブラック企業に就職してしまって働き続けるのが難しい環境では意味がありません。
求人情報から見極める方法はあります。
そもそもブラック企業は労働条件が過酷すぎることによって、常に人材難に陥っています。
そのため、求人を掲載している期間が非常に長いです。
また少しでも応募数を多くするために給与が高めに設定されています。
自分1人では悩まない
ここまで、するべきことや注意点をいろいろ挙げてきましたが、自分だけで就職活動を進めることに自信がなくなってしまった方は多いのではないかと思います。
フリーターの方に限らず、転職活動は根気がいることです。
だからこそ、1人では悩まないようにしましょう。
職種を考えるにしても業界を考えるにしても自分だけでは視野が狭くなったり、必要以上にネガティブになったりしがちです。
身近な人に相談するも良し。転職エージェントなどの転職のプロに相談するのも良し。自分の就職活動を応援してくれる人をまず見つけましょう。
フリーター向け正社員求人の探し方
正社員への就職を成功させるために大切なのは戦略です。
どの方法を選べば正社員になることにもっとも近づくのか考えつつ参考にしてください。
ハローワークに行く
就職活動をしようと思った時にすぐ浮かぶ選択肢でしょう。
求人数の多さはメリットですが、サポート体制は整っていないことが多いです。
企業側もとりあえずハローワークに登録しておく、ハローワーク側もとりあえず可能性がありそうな求人を紹介しておくというスタンスなので、条件の悪い求人に当たってしまうこともあります。
転職サイトから求人を探す
希望する業界や職種が見つかったら、まずはネットで求人情報を検索するという方も多いと思います。
そこで気づくのが、求人情報の膨大な量と選ぶことの難しさです。
どの求人も良い面をアピールしているのでどのように選べばよいのか分からなくて、そっと画面を閉じたという方は多いのではないでしょうか。
転職エージェントを利用する
転職エージェントのメリットは、非公開求人を含めた求人を取り扱っていることと、転職サポートが充実していることです。
ネット上には無い非公開求人があることを知っているでしょうか。
人気がある企業は、求人情報を公開すると応募が殺到してしまうため転職エージェントにお願いして条件に合った人材のみを紹介してもらうのです。
また、転職エージェントは専任のキャリアアドバイザーが、一緒に求人を選ぶところから、履歴書の書き方、面接の対策まで転職活動を全面的にサポートしてくれます。
この記事を執筆した転職のプロに無料で相談する
「やっぱりフリーターの自分は正社員になる自信がない」と考えている方もいらっしゃるかもしれませんね。
そんな方が気軽に相談できるように、当サイト「レイズキャリア」は無料相談サービスを始めました。
以下のフォームからお問い合わせいただくと、転職のプロであるこの記事の執筆者があなたの相談に回答します。
フリーターの方におすすめの業界、職種
フリーターでも就職できる業界、職種は多くあります。
しかし、今あなたが特にスキルや経験を持っていないのであれば何かしらの差別化が必要になります。
アルバイトとしての経験が活かせるか、就職するために資格取得の勉強を頑張れそうか、といった視点で読んでみてください。
営業職
営業職は、企業の売上を生み出す職種です。
非常に重要なポジションであり、業界によっては多くの人員が必要なので求人数が豊富なのです。
営業には大きく分けて、新規営業とルート営業の2種類があります。
新規営業は、自分の結果次第で給与の大幅アップが望めるのに対して、ノルマによるプレッシャーがあります。
一方でルート営業は既存顧客を回ってヒアリングや提案を行いますので、給与は安定的ですが精神的なストレスは感じにくいでしょう。
「数字を追うような目標があった方が頑張れる」「顧客と継続的にコミュニケーションする方が向いていそう」など自分の特性に合わせて選んでみましょう。
学歴・経歴不問で正社員の営業職の求人を探すなら「タネックス」がおすすめです。
タネックスは、無料の会員登録をすると求人をオンラインや電話で気軽に紹介してくれるためどんな求人があるのか調べる第一歩におすすめです、
キャリアアドバイザーが優良求人の紹介から履歴書の添削、面接対策、給与交渉まで行ってくれて、月収50万以上の求人の紹介も可能です。
接客、販売職
飲食店やアパレルや商業施設で接客を行う店員にあたります。
学歴や資格不問の求人が多いため、何よりも就職しやすいことがメリットです。
自分が好きな商材を扱う場合や顧客とのコミュニケーションを好きな場合は、やりがいを感じやすいでしょう。
給与水準は低い傾向にあるものの、条件の良い求人があることも事実です。
フリーターとして接客業の経験がある方も多いと思いますので、経験のある業界に絞って求人を探してもよいでしょう。
事務職
事務職では、書類作成や受付対応などを行います。黙々を作業をできる方、作業の正確性に自信がある方に向いています。
オフィスワークで土日休みという点に魅力を感じる方も多いでしょう。
一方で正社員の求人が少なく、経験者でないと正社員として就職するハードルは高いです。
今まで事務職として働いた経験がないけど事務職志望の方は資格の取得を検討しましょう。
特に医療事務や調剤事務などの医療系資格を取っておくと有利です。
どちらも1ヶ月3万円ほどで取得できるので、取得による就職のしやすさを考えるとメリットは大きいでしょう。
介護業界
介護業界では、人手不足が深刻です。そのため、未経験でも採用されやすいです。
介護職はきついというイメージを持っている方も多いでしょう。
確かに、自分に適性があるか見極めることや上手に職場を選ぶことは必要です。
一方で、目の前の人に感謝してもらえるのでやりがいを感じやすい、資格を取得してキャリアアップや昇給がしやすいというメリットがあります。
「介護にはどんな求人があるのか見てみたい」「自分の希望に沿った職場を紹介してほしい」という方には、サポート体制が充実した転職サイトに登録してみることをおすすめします。
IT業界
IT業界も人手不足が深刻な業界です。
専門知識が必要なイメージがあるかと思いますが、人材難により未経験でも採用してくれる企業は多くあります。
若い方であれば、徐々にスキルを身につけてもらえばよいというスタンスなのです。
就職直後の給与は高くないことが多いですが、スキルを身につければ昇給やキャリアアップしやすい業界でもあります。
特に求人が多いのがエンジニアです。
現在はプログラミングスクールが充実しており、未経験からプロになる技術が身につき、全額返金保証があるスクールも多いです。
建築業界
人材難で給与が近年上がっているのが建築業界です。
高齢の従業員が増えて20代の従業員が減っているので、建築会社は若者の採用に積極的なのです。
建築と一言にいっても、大工、とび、左官、電気工事など様々な職人がいます。
若さと体力さえあれば未経験でも採用されやすく、スキルを身につければ食べることに困ることはないでしょう。
一方で体育会系の人や職人気質の人が多いので、人間関係を築く上で合う合わないがあります。
フリーターが履歴書作成と面接で心がけるべき3つのこと
これまでの経歴に欠点があると自覚しているのであれば、履歴書と面接対策を万全にしておくべきです。
履歴書は誠実さが大事
求職者と採用担当者と最初の接点が履歴書です。
手書きならば、下手な字でも丁寧に。何社も応募するとなると書くのは大変ですが、誤字脱字はゼロにしましょう。
また、フリーターだった理由や就職する理由では嘘を書くことはおすすめできません。
面接で質問されることも多ですし、採用担当者は多くの求職者を見てきているのでたいてい嘘はバレてしまいます。
自分だけの志望動機を伝える
「事業内容に興味を持ちました」といった誰にでも言える志望動機を言っても採用されることは難しいです。
志望動機には、応募している業界や職種に活かせるアルバイトの経験、自分の性格を盛り込むようにしましょう。
「自分を採用することによってどんなメリットがあるか」を採用担当者に伝えることが大切です。
自分だけのストーリー、オリジナルの志望動機を伝えることができれば、他の志望者と差別化して採用に近づくことができます。
正社員として働き続ける意思を示す
フリーターだった自分が正社員として働き続けることができるのか、ということを示す必要があります。
採用担当者が何より心配しているのが、「フリーターだった人がちゃんと働いてくれるのだろうか」という点です。
就職するモチベーションを確認することの大切さは前述した通りですが、自分のモチベーションをしっかり理解して伝えることで「この人なら頑張ってくれるだろう」という安心感を与えることができます。
フリーターから正社員就職に成功した方の体験談
当サイト「レイズキャリア」でフリーターから正社員就職に成功した方の体験談を募集したところ、3人の方から体験談をいただきましたので、ご紹介いたします。
高卒飲食からIT業界に就職したSさん(27歳男性)
高校卒業後に正社員になれなかったので、アルバイトとしていくつかの飲食店を転々として働いてきました。
最後に働いていた飲食店では、3年近く働いていたので正社員登用への条件も提示されていました。
「でも飲食業界でこのまま正社員になってもなぁ」という思いが大きかったです。
アルバイトであればある程度自由に働く時間を選べますが、同じ飲食店で働く正社員の方々はかなり大変そうなんです。朝早くから夜遅くまでということはもちろん、土日を含め休みがほとんどありません。
店舗を回すためには仕方がないと思いつつも「この働き方をするのはしんどいな」と思っていました。
エンジニアの友人がいることもあり、IT業界にはもともと興味がありました。ただ何の知識やスキルがあるわけでもないので特に就職先の選択肢としては考えていなかったです。
そんな中で、業界研究を続けているうちに、今はエンジニアになるためのプログラミングスクールが増えていてることを知りました。
授業料自体はどこも高いですが転職できなければ全額返金制度があるスクールもあって、リスクはほとんど無いのだから頑張って勉強してみようと思い、エンジニア就職を目指してプログラミングスクールに通うことにしました。
勉強を始めてからは慣れないことの連続だったので最初は苦しかったのですが、スクールの同期と励ましあったりTwitterで進捗を報告したりしてなんとか続けることができました。
スクールのアドバイザーにサポートしてもらいつつ、最終的には2社から内定をいただきました。
転職してからは右も左もわからない状態ですが、先輩社員に助けられつつなんとかエンジニアとして働いています。
アパレル店員から念願の事務職になったKさん(25歳女性)
専門学校卒業後から5年間アパレル企業で販売員として働いていましました。
アパレルの仕事自体は好きでした。自分のお店のブランドは好きでしたし、何より大好きなファッションに関われる仕事という点にやりがいを感じていました。
ただ3年、4年と働いていくにつれて「給与も上がらないし正社員登用も難しそうなのに、このままでいいのかな」「年をとったら体力的に続けられないだろうな」と考え始めました。
そんな経緯から、最初はなんとなく休みの日に就職活動を始めてみました。
立ち仕事ではなくて絶対にオフィスワークが良いと思っていたので、事務職に絞って探していました。
でも最初に応募した4社では面接にすら進めず落ち込みました。「正社員になるのはやっぱり難しいんだな」と後ろ向きになってしまって。
いろいろ調べて、未経験で事務職に転職するなら資格は取った方が良いという情報を見て、求人を見つけやすいと評判だった医療事務の資格を取得しました。
資格取得後は面接に進ませてもらうことも増えて、累計8社目に応募した会社に採用してもらいました。
働き始めてからは覚えることが多くて一杯いっぱいだったのですが、やはり体力的には楽だったのが嬉しかったです。
また医療事務では、カルテ管理や診療報酬請求など医療関連の業務、保険制度に対する知識が身につくので、次に転職するとしてもこの経験は役立つだろうと思います。
医療事務の求人は雇用形態が柔軟なので、将来的に結婚してからも働き続けられそうという安心感もあります。
30代フリーターから正社員になったNさん(32歳男性)
大学を中退してから、パチンコ店員など比較的給与の高いアルバイトで働いていました。
私の場合は音楽をやっていたので、それを理由にフリーターを続けていたのですが年々この生活に区切りをつけなければならない、という思いは大きくなっていました。
大学中退直後は本気でプロを目指していましたが、現実的に難しくなってくると音楽にも身が入らなくなっていたのでもっと早く決断するべきでしたね。
そのように現実を見ることを先延ばしにしていたのですが、ある時祖父が病気で倒れたんです。
肺の病気だったのですが、入院をきっかけに認知症の症状も出始めたことで、親族の誰かしらが面倒を見なければならなくなりました。
私が時間的に融通が効くので、定期的に祖父の家に行って介護をするようになりました。
少しずつボケていく祖父を間近で見るのは複雑な気持ちでしたが、もともとおじいちゃん子だったこともあって介護自体は楽しくできていました。
その様子を見た母から介護職への就職を勧められたこともあり、介護業界で正社員になるのもありかもしれないと思いました。
人手不足の業界だけあって、就職活動を始めてから数週間で採用をいただくことができました。
確かに介護職で働くのは楽じゃありません。入居者によって行う介護のレベルが違いますが、食事から排泄まで大変なのは間違いないです。
それでも、毎日感謝の言葉をかけてくれる方や我が子のように慕ってくれる利用者の方がいるので、アルバイトをしていた時よりも格段にやりがいを感じることができます。
資格を取得すれば給与アップも見込めるので、これからもこの業界で頑張っていくつもりです。
フリーターの転職についていただいた質問
レイズキャリアでは、フリーターの方から転職に関する質問を多くお寄せいただいております。その中から質問と回答をご紹介させていただきます。
働きたいなと思った企業が見つかったのですが、アルバイトを経て正社員登用制度を使って正社員になるしかないようです。今後のことを考えると、最初から正社員になれる企業を探した方がよいでしょうか。
(30代男性)
現在検討している会社における正社員登用の条件を確認しましょう。会社によって「正社員になるまで平均3年ほどかかる」「これくらいの目標を達成する必要がある」「職場での人間関係が考慮される」など様々な条件があり得ます。一口に正社員登用制度があるといっても、現実はごく一部の方しか利用できない企業もあります。そうした条件を知った上で、他の求人と比較するとよいでしょう。
フリーターから就職して1ヶ月ほど経ちましたが、ブラック企業すぎて辞めたいです。すぐに退職すると、やはり次の就職活動、書類選考でマイナスになってしまうでしょうか。
(20代女性)
短期間であっても入退社の経歴は全て記載することが原則です。ブラック企業だったのであれば、その実情を正直に伝えるのがおすすめです。企業側に問題があると判断されればマイナスにはならないでしょう。
フリーター歴4年でいくつかの企業に応募しましたが、毎回書類選考で落ちてしまいます。私はもう正社員としては就職できないのでしょうか。
(20代男性)
フリーターというだけで採用を見送る企業とフリーターでも面接で人柄や将来性を見て採用している企業があります。フリーターの採用歴がある企業を探してみる、転職エージェントに自分にあった企業をおすすめしてもらう、といった方法で求人を探してみてください。
特に理由もなくフリーターを続けていたのですが、面接でフリーターだった理由を聞かれた場合はどのように答えればよいでしょうか。
(30代男性)
まず前提として、面接で嘘をつくことはおすすめできません。たとえマイナス要素があったとしても正直に話すようにしましょう。志望動機や働く意思など他でアピールポイントを作ってみてください。
フリーター100人と元フリーター100人にアンケートを行いました!
当サイト「レイズキャリア」は、フリーターの実態とフリーターからどんな変化を経て正社員になっているのかを明らかにするために、フリーター100人と元フリーター100人にアンケートを行いました。
- 調査時期:2020年8月
- 調査方法:インターネット調査
- 調査地域:全国
- 本アンケート対象者:現在フリーターの方100人、過去に1年以上フリーターをしていた方100人
現在フリーターの方にお聞きした質問
現在フリーターの方には、現状に至るまでの経緯や正社員就職への志望度をお聞きしました。
- フリーターになったきっかけを教えてください
- フリーターでいる理由を教えてください
- アルバイトによる月収を教えてください
- 正社員になりたいか教えてください
- 現在正社員を目指して就職活動をしているか教えてください(正社員になりたい方への質問)
- 就職活動をしていない理由を教えてください(正社員なりたい方で就職活動をしていない方への質問)
- 正社員を志望しない理由を教えてください(正社員になりたくない方への質問)
フリーターの魅力はやっぱり気楽さ?
フリーターになったきっかけとして最も多いのは「気楽に思えたから」となりました。明確な理由があったというよりも、なんとなくフリーターの生活に魅力を感じてフリーターとなる方が多いようです。
就職活動の失敗、家庭の事情、前職の退職など、止むを得ない理由でフリーターとなる方もいらっしゃいます。
フリーターは理由がなくても続けてしまうもの?
フリーターをしている明確な理由はないと回答した方が、44%に達しました。
フリーターとなったきっかけとして気楽さが多く挙がりましたが、フリーターになった後も惰性でその生活を続けてしまう方が多いのでしょう。
一方で、就職活動をしている方も30%いることに注目すべきでしょう。一時的にフリーターでいることはあっても多くの方が正社員就職の道に進むことが分かります。
フリーターと言えば、夢を追いかける若者像をイメージする方も多いと思いますが、そういった方は意外にも少ないようです。
何となくフリーターを続けている方は、「誰にも迷惑かけていないし、何が悪いの?」というスタンスの方も多いようです。
そういった考え方が危険である理由を知りたい方は以下の記事をお読みください。
フリーターの何が悪いの?あなたは、要注意のタイプではありませんか?
フリーターの月収は意外と高い?
フリーターの方の収入をうかがうと、月収16万円以上ある方が55%にも達しました。
体力がありアルバイトとして採用されやすい若い時であれば、シフトにたくさん入れて、ある程度の収入を得ることが可能です。
大卒の平均初任給が20.6万円、高卒の平均初任給が17.9万円であることを考えると、20代であれば正社員の同世代とあまり収入に差がありません。
生活に困窮するわけではないことが、フリーターを続けてしまう原因の一つかもしれません。
やっぱりフリーターも正社員になりたい!
フリーターのうち、正社員になりたい方の割合は81%となりました。
どんな境遇であるにせよ、実際には正社員を志望するフリーターがほとんどなのです。
正社員になる最初の壁は、行動し始めること?
正社員を志望している81人には、現在就職活動をしているかうかがいました。
その結果、就職活動をしていない方は半数を超え、まずは就職活動を始めることが最初のハードルとなっていることが分かります。
フリーターは自信がないから就職活動に踏み出せない!
就職活動をしない理由のトップは「自信がないから」となりました。
一定期間フリーターを続けていて、就職した経験がなければ、正社員になる自信がなくなってしまうことは想像に難くありません。
「病気や怪我」「家庭の事情」で就職活動ができない状況の方もいらっしゃいます。
フリーターは安定よりも自由がほしい?
正社員になることを望んでいていない19人の方には、その理由をうかがいました。
よく挙がった理由は、やはり「自由が好きだから」というものでした。安定や豊かさよりも、自由や気楽さに魅力を感じる若者像が浮き彫りになりました。
元フリーターの方にお聞きした質問
過去に1年以上フリーターをしていた経験があり、その後正社員になった方100人には、フリーターから正社員になるまでの経緯をメインにお聞きしました。
- フリーターから正社員に就職しようと思ったきっかけを教えてください
- フリーターから正社員に就職するまでにかかった期間を教えてください
- 正社員としての初任給は何に使いましたか
- フリーターと正社員では、どちらの仕事がやりがいを感じますか
- もっと早く就職活動をするべきだったと思いますか
正社員の魅力は、高い給料と安定!
フリーターを一定期間続けていると、誰もが低い給料と不安定さに不満を持つことでしょう。
正社員になるきっかけは、やはり給料や安定が上位に並びました。
その後に続くのが、「親族や知人のすすめ」「世間の目が気になったから」といった周りの方が関わる理由です。
フリーターの2人に1人が3ヶ月で正社員になれる?
フリーターから正社員になるまでの期間で最も多かったのが「1ヶ月未満」という回答です。
就職活動をしない理由として「自信がないから」がトップに挙がっていましたが、一旦行動してしまえばすぐに結果が出る方が多いと分かります。
元フリーターには堅実派が多い?
正社員の初任給による大きな買い物をお聞きしたところ、特に買い物はせず貯金のみした方が最多となりました。
次点で多いのが、親への贈り物です。
記述回答によると、親を含めた周りの反応を見て正社員になって良かったと感じる方も多いようです。
フリーターと比較して正社員にやりがいを感じる方が約5倍!
正社員の仕事にやりがいを感じると答えた方が59%になりました。フリーターの仕事にやりがいを感じる方の約5倍です。
正社員の仕事では、責任があるからこそ、やりがいも感じることができると言えるでしょう。
元フリーターは「もっと早く就職活動すべきだった!」と思っている
正社員就職に成功した方でも、71%がもっと早く就職活動を始めるべきだったと思っています。
就職活動を経たからこそ、年齢は若い方が良いこと、フリーター期間は短い方が良いことを実感しているのでしょう。