動物看護師が他院への転職に成功するコツ、おすすめの他職種も解説

動物看護師が他院への転職に成功するコツ、おすすめの他職種も解説

動物看護師の離職率が高い理由

動物看護師として就職しても、数年で辞めてしまう方は非常に多いです。1年以内の離職率が9割を超える動物病院もあるほどです。

よくある動物病院の離職理由をまとめました。

執筆者情報
株式会社スタルジーの代表の飯塚です。私は、厚生労働省指定実施機関から職業紹介責任者に選任された転職のプロフェッショナルです。また、前職は東証一部上場の人材紹介会社に勤めておりましたので、現在の転職市場もよく理解しております。今までに得た知識と経歴を活かして、この記事を執筆しております。

動物看護師の離職率が高い理由

看護師なのに動物看護以外の業務が多い

動物看護師として採用されたはずなのに、診察などの動物に関わる業務を担当する時間が少ないことに不満を持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

動物病院によっては、受付対応や会計、カルテの管理、施設の清掃など、あらゆる業務が動物看護師任せになっていることがあります。

労働時間が長い

動物看護以外の業務を任されていても、診療時間中は飼い主や動物への対応に当たなければなりません。

そのため、掃除や医療器具の片付けを行うために必然的に定時を過ぎてしまう方が多いのです。

また、緊急で手術が入ることもあるので、急に労働時間が延長されてしまうこともあるあるです。動物の命がかかっているから仕方がないとは言え、頻度が高いと嫌になってしまうものです。

給料が安い

業務量が多いのにも関わらずそれに見合った給料ではなければ、いくらやりがいがあっても辛いと感じて当たり前です。

動物看護師の初任給は、全国平均で約16万円、大都市圏で約18万円と言われています。

また、数年間勤務しても昇給がわずかで月給20万円に届かないことから、将来のことを考えて転職を決断するケースは多いです。

プレッシャーが大きい

動物看護師は、常に動物の命を預かっている立場です。

もちろん、病気や怪我の治療が成功した時には大きなやりがいになりますが、常にプレッシャーを感じる職業でしょう。

やりがいよりも、ミスへの恐怖や動物を救えない時の悲しみを強く感じてしまう方は、動物看護師を辛いと感じてしまうでしょう。

動物看護師が転職に成功する方法

動物看護師が転職に成功するための3つのステップを解説します。

動物看護師が転職に成功する方法

転職理由を挙げる

まずは転職する理由を明らかにしましょう。転職する理由を明確にすることで、自分に合った、後悔のない転職先を見つけることに役立ちます。

例えば、給与に対して不満があるのであれば、動物病院以外の職場を探した方がよいでしょう。

一方で、労働時間や福利厚生、人間関係、スキルアップできないなど、職種ではなく職場に起因する原因で転職したいのであれば、他の動物病院に転職すれば問題は解決されるはずです。

転職理由に優先順位を付ける

転職する理由をいくつかピックアップすることができたら、次の職場ではどれを優先して解決したいのか考えていきましょう。

例えば、スキルアップを第一に転職活動をするのであれば、今後のキャリアを考えて給与が少なくても良い、といった選択を合理的に下せます。

条件に合う候補を見つける

転職サイトを見たり、転職エージェントに相談していく中で、優先順位の高い条件を満たす求人はいくつか見つかると思います。

本命の職場が一つあった場合にも、必ず複数の職場に応募してみることをおすすめします。

希望通り本命の職場に採用されたとして、複数の選考を経験しておくことで比較できるので、「やっぱりここで良かったんだ」という転職後の満足度が高くなります。

動物看護師として働き続けたい方が知るべき動物病院のタイプ3つ

動物病院は規模や方針によって業務は大きくことなります。

全国に16,000件以上の動物病院があるので、今働いている職場に不満を抱いていたとしてもあなたに合った職場はあるはずです。

規模や方針ごとに、それぞれの特徴をまとめました。

動物看護師として働き続けたい方が知るべき動物病院のタイプ3つ

個人経営の動物病院

小規模であれば、診察や手術の補助にとどまらず、受付やカルテの記入や管理まで幅広い業務を担当することになります。

また規模だけではなく、病院ごとに打ち出している方針によっても業務は異なります。

皮膚や耳などの部位の専門、鳥やうさぎなどの特定動物の専門もありますので、自分がやりがいを感じていた分野から転職先を考えてもよいでしょう。対象となる病院は少ないものの、自分の強みを身に着けていくという点では、今後のキャリアに対してもメリットになります。

大規模な動物病院

人間関係が退職の理由となった方におすすめしたいのが、大規模な動物病院への転職です。

個人経営の動物病院だと、どうしても院長の裁量によって働き方が大きく左右されます。理不尽に感じることがあっても誰にも相談できない、院長とどうしても合わないということもあるでしょう。

一方で大規模な病院であれば、組織として運営されています。たとえ合わない人がいたとしても、他に合う人がいたり相談できたりする点は安心ですね。

給与を優先する方は、24時間体制の病院という選択肢もあります。夜間のシフトがある病院であれば、夜勤手当が支給されるため時間単価当たりの給与が高くなります。

チェーン展開している動物病院

ペットショップの運営企業やペット用品の販売を行う企業が、動物病院を運営しているケースもあります。

マネージャー候補として動物看護師の勤務歴がある方を募集している求人もあり、役職のある立場へとステップアップしつつ働きたい方に適しているでしょう。

他の事業で成功し経営基盤がしっかりしている企業であれば、給与や福利厚生の面でも優れていることも多いです。

他の動物病院へ転職する際に書くべき志望動機

志望動機は、応募する企業それぞれの特徴に沿って作成しましょう。

病院のホームページや採用情報を見れば、方針や求める人物像が分かるはずです。

以下のように、退職した理由と志望動機に一貫性があると良いですね。

前職では流れ作業のような診察に疑問を感じていましたが、貴院の『飼い主とペットの気持ちに応える』という理念と、十分なカウンセリング時間を設けその理念通りの診療を行っている点に共感しました

動物看護師を辞めたいけど転職先が分からない方へ

動物看護師の方は、大学で動物看護を学ぶなど学生のころから動物看護師を目指してきた方が多いと思います。

いざ、動物看護師を辞めるとなっても、その後に何をするべきか分からなくなってしまうでしょう。

しかし、転職先が決まっていないということは、様々な可能性を試せるということでもあります。

ぜひ、職種や業界を無理に絞ろうとせず、求人サイトで気になるものがあればどんどん応募したり、面接まで進んで話を聞いてみたりとよいでしょう。

実際に、選考まで進んで見ると、分かることはたくさんあります。企業の雰囲気や働き方が見えてくるからです。

自分の頭だけで考えてしまうと、どうしても行き詰まってしまうと思います。

まずは、行動してみてどんな選択肢があるのか知ることが大切です。ここからは、動物看護師を辞めたい方におすすめの転職先をご紹介します。

動物看護師向け動物病院以外の転職先

動物病院以外のペット関連の職場

動物に関わる仕事がしたいけれど、動物の死や苦しんでいる姿を見ることに対してストレスを感じていた方におすすめなのが、トリミングサロンやペットショップなど動物病院以外のペット関連の職場です。

トリミングサロンやペットショップなどの第一種動物取扱業者保管業種は、2万件を超えており近年も年数%ペースで増加しています。

動物病院と同様に、認定動物看護師等の民間資格を持っていれば評価してくれる職場です。

トリミングサロン

トリミングサロンでは、トリマーがペットのシャンプー、カットなどをします。毛を整えることで、毛玉を防止し、血行を促進する効果もあります。

体重測定、毛や皮膚を触ることで、簡易的な健康状態のチェックも行います。動物医療の知見が活かせる職場と言えるでしょう。

ペットショップ

顧客として訪れると、ペットショップの業務は接客や販売がメインに見えると思います。

しかし、従業員は動物の食事の世話、ブラッシング、爪や歯、耳のお手入れなど、様々な管理業務を担当しています。当然動物への知識が役立つ職場です。

ペットホテル

トリミングサロンやペットショップほど多くはありませんが、ペットホテルという転職先もあります。

ペットホテルとは、旅行など飼い主がペットの面倒を見れない時に、ペットを預かる業態です。食事や体調のチェックのほか、散歩も行います。

普段過ごしている家とは違う環境で過ごすペットにできるだけストレスをかけないようにする必要がありますし、動物と触れ合う機械も多いので動物看護師の経験が活きる職場です。

動物看護師におすすめの一般企業の他職種

ペット業界の給与はどうしても低くなりがちです。

給与や働き方を大きく変えたいのであれば、他職種への転職も考えてみましょう。

営業職、接客業

動物看護師をしていた方であれば、難解な治療や手術の説明、気難しい飼い主への対応に苦労した経験があると思います。

こうした飼い主とのやりとりで、鍛えられたコミュニケーション能力は決して無駄にはなりません。営業職や接客業への転職で評価されるポイントです。

「いざという時の対応は自分が担当していました」など、院内で頼られていたエピソードなどコミュニケーション能力をアピールできるとなお良いですね。

事務職

立ち仕事が辛く、デスクワークをしたい女性に人気なのが事務職です。

ただし、事務職は人気が高くやみくもに応募しても転職は難しいです。

動物看護士をしていた方におすすめなのが、医療事務です。

こちらも簡単に転職できるわけではありませんが、動物病院での受付や飼い主への対応した経験が活かせる職場です。

こうした経験に加えて資格を取得するなど、2つの強みを持って転職活動をすれば、競争率が高い事務職に転職できる確率は高まります。

事務職への転職に興味がある方は、資格に関する情報収集を進めるなどしてイメージを掴むことがおすすめです。

動物看護師が動物病院以外に転職する方法

求人サイトだけ見ていても「どうすればよいのか分からない」「いきなり何社も応募する前に誰かに相談したい」という方も多いと思います。

ペット関連の職場や一般企業など動物病院以外への転職を考えている方は、自分の強みや条件を整理するために第三者と相談することがおすすめです。

転職エージェントは、今までの経験やスキル、条件を踏まえて、あなたに合った転職先を考えてくれる転職のプロです。

履歴書や職務経歴書の書き方、志望動機や自己PRの添削、面接対策などまでサポートしてくれます。

転職を考えている動物看護師の方からいただいた質問

レイズキャリアでは、転職に悩む方からの質問を受け付けております。ここでは転職やキャリアに悩む獣医師の方からいただいた質問と回答をご紹介させていただきます。

数年後に動物看護師が国家資格化される可能性があるとのことですが、そうなると給与は上がるのでしょうか。給与に不満はありつつも仕事自体は好きなので、将来性があるのであれば続けてみようかと思うのですが。
(30代女性)

2019年に愛玩動物看護師の国家資格化に関する法案が参議院を通過しました。数年後に国家資格化する可能性があることは事実です。国家資格化すると、採血や投薬など資格保持者の独占業務が定められると思われます。ただし、動物病院自体のビジネスモデルが変わるわけではないので、動物看護師の給料が大きく上がるとは考えにくいです。

毎日、苦しそうな動物たちを見ていると悲しくなってしまって辛いです。こうした理由で辞めるのは甘えでしょうか。
(20代女性)

動物が好きだからこそ動物看護師になったけど、その気持ちが強すぎて毎日の業務で心を痛めてしまう、という方は少なくありません。長く動物看護師を続けている方は、動物が好きという気持ちはありつつも、仕事中のプロ意識をうまく区別できているようです。ただし向き不向きがあることも事実ですので、そういった理由で辞めることが甘えであるとは思いません。

現職では、手術の際に縫合を任せられることもがありました。違法行為ではあるものの、スキルがあることや責任ある立場だったことのアピールポイントとして面接で話してもよいものでしょうか。
(20代女性)

動物看護師を含め、獣医師以外の方が、治療、採血、注射、麻酔、手術、縫合などの診療行為を行うことは獣医師法第17条において禁止されています。違法行為ですので、アピールポイントとして話すことはおすすめできません。

現在の職場でしか就業経験がないのですが、30代でも他の動物病院に転職することは可能でしょうか。
(30代女性)

動物病院は離職率が高く、人手不足のところが多いので、十分に転職は可能です。

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