コロナで収入減?タクシー運転手におすすめの転職先と探し方

コロナで収入減?タクシー運転手におすすめの転職先と探し方

新型コロナウイルスによるタクシー業界への影響とは

新型コロナウイルスの影響で、多くの業界が不況に陥っています。

タクシー業界も例外ではなく、数百人単位の解雇を行ったタクシー会社がニュースになり話題となりました。

2020年4月以降は緊急事態宣言の影響もあり外出する方が極端に少なくなったため、ほとんど売上が立たなくなったタクシー運転手の方も多いのではないでしょうか。

アフターコロナ、ウィズコロナの時代には、タクシー業界はどうなってしまうのでしょうか。タクシー業界の今後について考えてみましょう。

新型コロナウイルスによるタクシー業界への影響とは

執筆者情報
株式会社スタルジーの代表の飯塚です。私は、厚生労働省指定実施機関から職業紹介責任者に選任された転職のプロフェッショナルです。また、前職は東証一部上場の人材紹介会社に勤めておりましたので、現在の転職市場もよく理解しております。今までに得た知識と経歴を活かして、この記事を執筆しております。

感染者と接触してしまうリスク

タクシー運転手の多くが心配しているのが、感染者を乗せることによる感染リスクではないでしょうか。

実際に、コロナ患者を乗せたことにより、感染してしまったタクシー運転手が出たことがニュースになりました。

車内に仕切りを設けたり頻繁な換気をしたりして対策をしているタクシー運転手も多いとは思いますが、内心は気が気でない方がほとんどでしょう。

コロナ前のような情勢には戻らないリスク

新型コロナウイルスの流行はやや落ち着いているものの、売上が元に戻らず悩んでいるタクシー運転手の方は多いようです。

「新しい生活様式」といった言葉に代表されるように、国民が感染リスクを回避した生活パターンを送るようになったことでタクシーを利用する機会が以前の水準には戻っていないのです。

在宅勤務やリモートワークが増えていることも影響しています。

サラリーマンの乗客が少なくなったことを実感しているタクシー運転手の方は多いのではないでしょうか。

タクシー運転手が抱えるその他の悩みとは

昨今の情勢に関わらず、タクシー運転手という仕事に悩みを抱えていて「なんとなく辞めたいと考えていた」という方は多いと思います。

タクシー運転手がよく抱える悩み、転職を考えるきっかけについてまとめました。

タクシー運転手が抱えるその他の悩みとは

労働時間が長い

タクシー運転手は10年ほど前は40万人近くいたものの、近年は20万人台にまで減少しています。総数が減り続けているので、一人ひとりの負担は増える傾向にあります。

タクシー会社は、乗客に利用してもらう時間を増やさなければ利益が上がりません。そのため、タクシー運転手の勤務時間を少しでも増やそうとする事業所が多いのは当たり前といえるでしょう。

実は、隔日出勤や総労働時間など労働体系が法律違反になっている事業所も少なくありません。

不規則な生活リズム

隔日出勤を採用している事業所だと、1回の出勤で18時間勤務があり得ます。

深夜に働き続けることで、翌日が休日でもなかなか寝付けない、生活リズムに適応できないということは多いですよね。

働く前は「1日おきに休みがある隔日出勤は働きやすそう」と思いがちですが、いざ働き始めてみると現実とのギャップは大きいです。

年収が上がらない

タクシー運転手の平均年収は、270〜300万円と言われています。

給与体系は歩合制のところが多いため、経験と工夫によってある程度の水準まで年収を上げることが可能です。

しかし、一般企業のような昇給制度があるわけではないので、何年も年収が上がらず不満を抱えているタクシー運転手の方は多いのです。

面倒な乗客

長年タクシー運転手をしてきた方であれば、面倒な乗客に出会った経験は一度や二度ではないでしょう。

「荷物を運ぶ時に家来のように扱われて不快」「酔った乗客に車内で吐かれた」「横柄な態度な人に2時間も罵られながら運転した」などなど。

こういった乗客がいるにも関わらず、乗車拒否は厳禁なのですから大変です。

自分が間違った対応をしてしまえばタクシー会社に文句を言われてしまうリスクがありますので、乗客に最大限の敬意を払わなければならないというのは苦しいところです。

同じルーティンの繰り返しに飽きる

働き始めたころは様々な街を走る新鮮さがあっても、徐々にその新鮮さは失われてしまいます。

ある程度働き続けると、「この時間にはあの場所にいけば乗客が見つかる」などのコツが掴めるようになってくるでしょう。

日々の仕事がルーティン化してしまうことで、同じ日々に飽きてしまって辛い、モチベーションを保てない、と悩む方もいらっしゃいます。

運転手という仕事の将来性

すでにアメリカでは自動運転技術を搭載した無人の自動車が公道でテスト走行を開始していることをご存知でしょうか。

若い世代のタクシー運転手であれば、働いているうちに自動運転車の普及が本格化することは間違いなさそうです。

タクシー運転手の仕事が完全に消滅することはまだ先の未来だとしても、労働単価が下がる可能性は高いでしょう。

タクシー運転手におすすめの転職先

タクシー運転手からの転職を考えていても「スキルはないし転職できるか不安」と、転職活動の開始を先延ばしにしてはいませんか?

タクシー運転手が転職することが多い業界や職種をまとめました。

タクシー運転手におすすめの転職先

営業職

一般企業の営業職になった元タクシー運転手が驚くのが、労働時間の減少です。

連続で18時間の勤務があることは一般企業ではあり得ませんから、転職先の勤務体系が働きやすく感じるのです。

ボーナスが出ることや、福利厚生がしっかりしていることで、労働環境が整っていることを実感することも多いです。

また、業界次第では歩合による収入アップが期待できることもメリットでしょう。

個人タクシーの運転手

タクシー運転手の経験が10年以上ある方は、個人タクシーの運転手となることができます。

個人タクシーの運転手のメリットは、なんといっても好きな時間に働けること、ノルマがないことでしょう。

給与の増加は見込めないかもしれませんが、自由な働き方を実現したい方には向いています。

アロマで差別化をするなど、車内に自分なりの工夫を施すことも可能です。

他の業界のドライバー職

タクシー運転手ほど乗客とのトラブルがあるドライバー職はありません。

そのため、他の業界のドライバー職になることで、今抱えている不安が解消されることは十分にありえます。

いくつか例を挙げてみましょう。

運転技術を活かしつつ他の仕事にも携わりたい方におすすめなのが、葬儀場のドライバーです。

霊柩車の運転はもちろんですが、営業や遺族の案内、葬儀場の掃除など、様々な仕事を任されることが多いです。

業務に幅が出ることでやりがいにつながるのはもちろんのこと、給与も上がる傾向にあります。

乗客との関係にやりがいを見出すのであれば、介護施設のドライバー、幼稚園や保育園のドライバーがおすすめです。

こういった場所で働くドライバーは、同じ乗客に利用してもらうので、継続的なコミュニケーションが生まれるためやりがいにつながりやすいです。

その他にも、宅配便の配達、ルート配送、長距離の運送を担当するドライバーなど種類は様々です。

ドライバー職の多くで中型または大型の免許を取る必要があるため、転職への準備が必須となります。

タクシー業界の別の職種

現在働いている会社との関係が良好であればタクシー会社内での異動を検討してもよいでしょう。

具体的には、営業や事務といった職種が挙げられます。

タクシー業界のことをよく知っている元運転手であれば、会社側にとっても一から別の人材を探すよりメリットがあるため異動が受け入れられることもあります。

タクシー運転手の転職先の探し方

転職を考えるタクシー運転手が知るべきことを3つにまとめました。

タクシー業界の別の職種

若いうちに転職を始める

どんな業界、職種にしても、若いに越したことはありません。

転職を考えているのであれば、先のばしをせずに今から行動することが大切です。

これから先の人生の中で最も若いのは今日である、ということを覚えておきましょう。

転職で譲れない点を決める

求人情報を見ながら「こっちもいいかも、あっちもいいかも」と迷ってしまう方にありがちなのが、転職における優先順位を決められていないということです。

「年収を上げたい」「労働時間を減らしたい」「規則的なリズムで生活したい」「クレーマーの対応をしたくない」などいろいろな希望があると思います。

全てを叶えることは難しいかもしれませんが、後悔しない転職のために働く上で最も重視したい点を明確にしてそれを叶える転職活動を進めていきましょう。

転職エージェントを利用する

この記事をここまで読んでいただいても、転職活動を何から始めればよいのか分からない方、または転職する決心はまだつかない方が多いのではないでしょうか。

転職活動をサポートしてくれる人がほしい時、とりあえずどんな転職先があるか情報収集したい時におすすめなのが、転職エージェントです。

転職エージェントでは、条件に合った求人の紹介だけではなく、書類や面接のアドバイスによって転職活動をサポートしてくれる存在です。

まだ本格的に転職活動を始める気がない方も利用することも可能です。とりあえず登録だけしてどんな求人があるのか情報収集だけしてみるといった使い方もできます。

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タクシー運転手の転職についていただいた質問

レイズキャリアでは、転職に関する質問を随時受け付けております。タクシー運転手の転職についていただいた質問とその回答をご紹介いたします。

タクシー運転手からハイヤーの運転手になりたいと思っているのですが、仕事内容の違いが知りたいです。
(60代男性)

ハイヤーの利用者は高所得者層です。そのため、より高品質なサービスが求められます。道を絶対に間違えないのはもちろんのこと、その時々によって適切なルートを選択する。ホテルや飲食店の適切な場所に横付けする。車内には利用者に合った飲料や備品を用意しておく。こうした細かいサービスや気遣いが求められるのがハイヤーの運転手です。

タクシー業界内で転職する場合、会社選びのコツを教えてください。
(50代女性)

タクシー運転手は乗客を確保することによって売り上げが確保できますので、そういった環境を用意している会社の満足度は高くなります。具体的には、利用者を囲い込むために駅に専用乗り場を持っている、無線による配車依頼の頻度が高い、などの特徴がある会社です。

20代後半です。タクシー運転手以外のドライバー職でおすすめを教えてほしいです。
(20代男性)

20代後半ですと、ドライバー職の中ではまだまだ若手です。今後のキャリアも考えて大型2種免許の取得をおすすめします。会社負担で免許取得が可能なケースもありますので検討してみてください。

タクシー運転手という仕事は好きなのですが、いかんせん給与が良くないです。額面で23万円で手取り18万円ほどです。給与を上げる方法はないでしょうか。
(50代男性)

給与を上げるための選択肢として、勤務地を変えるという手があります。東京のタクシー運転手の平均年収は400万円以上と言われています。当記事でも解説した通り全国の平均年収は300万円弱ですので、かなりの高水準です。やはり東京は人口が多いことに加え自動車所有率が低く、観光客も多いので、稼ぎやすい環境であることは間違いありません。

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